あなたの”応援”大きな力に

守ろう日本の「食」と「農」

JAグループ高知

高知新聞2021年8月22日(日)掲載

地域活性化子ども所得増大新規就農生産拡大直販所
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2019年度の日本の食料自給率は38%(カロリーベース、農林水産省による)です。つまり、私たちの食料の約6割は輸入に頼っています。昨年から続くコロナ禍では、国内で食料を生産する大切さについて消費者の意識が高まりました。

 JAグループでは食料安全保障の観点から、国民が必要として消費する食料を、できるだけその国で生産する「国消国産(こくしょうこくさん)」を提唱しています。この考えは、地域の食を守り、農業の生産基盤を支え、「持続可能な農業」にもつながるものです。

 JAグループ高知は、「食」と「農」の協同組合として「国消国産」の実現を目指し、消費者の皆さまに身近な形で「農業を応援」してもらえるよう取り組みを進めていきます。

 命を育む「食」と「農」を守り、安心して暮らせる未来をつくる――。皆さまのさまざまな“応援”が生産者や私たちJAグループの大きな力になります。

買って 贈って

高知県の「食」「地域」「自然」を発信する拠点「JAファーマーズマーケットとさのさと」(高知市北御座)をはじめとして、県内各地に38カ所のJAグループの直販所があります。

地場産の新鮮な農畜産物が購入できるほか、量販店では見掛けることの少ない地場ならではの加工品も手にすることができるのも、直販所の魅力の一つです。

生産者にとっては、新鮮な野菜を買ってもらえるほか、一般流通が難しい規格外の農産物を直接販売することができるため、直販所での買い物は、地域の農業生産を維持し支えることにつながっています。

また、今年2月にはネット通販サイト「とさごろ」がオープン。「土佐の食べ頃をお届けします」をコンセプトに、新鮮さとおいしさにこだわった旬の商品を取りそろえています。「のし対応」商品も取りそろえていますので、贈り物としてもぜひご利用ください。

「食」「地域」「自然」の発信拠点「とさのさと」

 

通販サイト「とさごろ」HP

 

農業に携わる

近年、地域の過疎・高齢化の影響および環境制御技術の普及による収量増加などにより、農業現場の労働力不足は深刻です。この対策の一つとして、JAでは農作業の求人募集として「無料職業紹介所」を各地域に設置しています。

また、誰でも気軽に求人情報にアクセスできるようJA高知県では農業求人サイト「あぐりマッチこうち」を昨年7月に開設。「働き手が欲しい」生産者と「農業に携わりたい」働き手をつないでいます。農業に携わり、働くことは農業生産拡大の一翼を担うことにもつながります。

農業は、勤務時間やさまざまな条件にも融通を利かせられるので、働きやすいという方もいます。子育て中の方や、学生のアルバイトの選択肢の一つとして、新たなつながりもできています。

働いた方は「自然の中で体を動かすことが楽しい」「農作業は新鮮でとても勉強になり、食べ物にも感謝するようになった」と農業のやりがいを話しています。また生産者からも「農業に関心を持って一緒に働いてくれてうれしい」「こつこつと仕事をする姿を見て初心に帰ることができた」と喜びの声が寄せられています。


無料職業紹介所の登録ヘルパーは地域の農業を支える大きな力に

 

作って 味わって

県産の豊かな農畜産物を選んで自ら料理を作ると、高知の農業をより身近に感じることができます。おいしく食べていただけるよう、JAではさまざまなレシピを公開しています。

約200品の生産者直伝レシピが掲載された冊子「うちでごはん」(発行元=JA高知女性組織協議会)や、JAのホームページに掲載する野菜ソムリエ考案のレシピなども活用し、高知の食材を味わってください。

また、地域の農畜産物への理解を深め、楽しく調理してもらうことを目的に、JAでは料理教室も運営しています。コロナ禍により家庭での食事が増えていますが、地元食材で消費者の皆さまに安心して食べていただくことは生産者の大きな喜びです。

自宅で野菜や果実を育てる「家庭菜園」もお勧めです。収穫したての新鮮な農産物を食べることができる上、家族で育てると共通の話題で会話も弾みます。ご夫婦や親子で育ててみてはいかがでしょうか。土や肥料といった生産資材、苗などがそろうお近くのJAグリーン店舗をご利用ください。

「うちでごはん」には生産者ならではのレシピが並ぶ

 

知って 学んで

JAでは、地域の小学生に農業体験をしてもらう「あぐりスクール」などの食農教育を通して、食の大切さや農業・自然の素晴らしさを知ってもらう取り組みも各地で実施しています。また、毎年開催している「高知のやさい・くだもの・花フェスタ」や地域の「JAまつり」など県内各地で行うイベントにも学びがたくさんあります。こうした取り組みを通じて、ただ単純に食料として農畜産物を生産するだけでなく、農業の持つさまざまな役割を次世代に伝えていきます。

イベント情報や日常的なお知らせなどは、広報誌のほか、インスタグラムやフェイスブック、LINE(ライン)などの会員制交流サイト(SNS)で定期的に配信しています。また、動画配信サイト「ユーチューブ」のJAグループ高知のチャンネルでは、農業や食にまつわるさまざまな情報やキャンペーンなども配信しています。

食農教育を通じて農業の役割を次世代に伝える

 

JAグループ高知のユーチューブチャンネル