新規就農者インタビュー

新規就農者インタビュー

やりがいと達成感

香美市

三戸毅さん (51)

就農 2年目(掲載時)

高知新聞「みどりの広場」2020年10月25日掲載

大阪でサラリーマンとして働いていた三戸毅(みとつよし)さん(51)。45歳の時に、「人生をやり直そう」と農業の道を選んだ。「農産物といえば高知県」というイメージがあり、高岡郡四万十町の高知県農業担い手育成センターへ。当初から「自然と付き合いながら農業がしたい」との思いが強く、ハウス園芸ではなく露地栽培を選んだ。同期生に「物部ゆず」の後継者がいたことがきっかけで、香美市物部町のユズ農家で1年半修業。付加価値が高く、手を掛ければ掛けるほど結果が出るユズ栽培に、「これしかない!」と就農を決めた。
三戸さんは、同町に約50アール、さらに同市香北町に約70アールのユズ畑を借り、地域の人たちに教わりながら約1150本のユズの手入れをし、草刈りや虫退治にいそしむ。ギスギスした組織の中で“自分の未来”が描けなかったサラリーマン時代と違い、「仕事をしていて嫌な気持ちになることはまったくない。箱に収まった黄色に輝くユズを目にするとやりがい、達成感も湧く」ときっぱり。今の暮らしを「自分にうそをつかず楽にいられる」と話す。これから収穫・出荷の最盛期を迎え忙しくなるが、それも楽しみだ。
今後のビジョンは、新しい人を迎え、一緒にこの産地を盛り上げること。「ここにはいろんな可能性がある。ぜひ一緒にやりましょう!」