新規就農者インタビュー

新規就農者インタビュー

農業でやっていく

高知市

西崎聡さん (41)

就農 2年目(掲載時)

高知新聞「みどりの広場」2021年8月22日掲載

高知市長浜で、ハウスショウガを作っている西崎聡さん(41)。出荷期間は4月から7月上旬で、9月から同じハウスでメロンを栽培し年末・年始に出荷する。酒販売店の店長だった西崎さんは、抜てきされて県外の本社に異動。さまざまな企業の経営者と意見を交わす機会が増え「自分で何かをやってみたい」と思うようになった。2017年、県などが主催する就農相談会で、生き生きとした笑顔の友人の写真を見つけ、連絡を取ったことが就農のきっかけとなった。

同じ時期、西崎さんのいとこが農業の道を歩み始め、相談すると彼が師事する農家を紹介された。まずは3カ月のアルバイトから始め、「本気でやるなら」とハウスを借りることができた。妻の真紀さん(41)も賛成し、2020年1月に就農。「ショウガは病気のリスクが大きく、メロンは室温や湿度の調節が難しい作物だが、師匠に恵まれしっかり教わっています」。コロナ禍で予定の売り上げを下回ったものの、2年目にはほ場を拡大した。「(単身赴任が長く)家族で過ごす時間が増えたことが一番うれしい。農業でやっていく」としっかりと前を向く。

「師匠が祭りの世話役を務める姿を見て、地域との関わりの大切さも知った」という西崎さん。農業を守り、地域を守る“若い力”がここにある。