高知県四万十町の山本貴昭さんはニラの栽培に取り組み、就農5年目。貴昭さんは就農前、自動車整備士として働いていた。より高い収入を目指すことのできる農業に本気で挑戦してみようと5年前、ニラ農家を営んでいる実家で就農した。
ハウス5棟、47アールでニラを栽培する。栽培面やハウス管理などの作業は、主に貴昭さんが行う。収穫後の調整作業ではパートを雇い、家族と協力してそぐり作業や結束作業を行っている。大きな労力を軽減するため「ニラそぐり機」も導入した。限られた人数で効率よく作業を進める方法を模索している。
「毎年同じことを繰り返すのではなく、変化をつけて栽培に取り組んでいきたい」と話す。堆肥の量を多くしてしまい、失敗したこともあったが、品種の変更や炭酸ガス発生装置の導入など試行錯誤を重ねている。就農してからは、JA普及所の巡回指導や経営分析データを基に1つ1つ課題を抽出し、安定した経営に向かう道筋を学んできた。「今年で就農5年目となり、経営、栽培技術的にも安定してきたとは思うが、自分なりに試してみたいことはまだまだたくさんある。失敗を恐れていては上へと進むことはできない」と今後を見据えた栽培に意欲的だ。
現在の経営規模を維持しつつ、段階的に設備投資することも視野に入れている。まずはより反収を上げるため、「栽培技術を学びニラの収量と品質の向上を図っていきたい」と話す。