作文の部
高知市教育委員会 学力向上推進員 片岡忠三
第四九回(令和六年度)「ごはん・お米とわたし」作文・図画高知県コンクールの作文の部において、小学校三十五編、中学校三十七編、合計七十二編の個性溢れるすばらしい作品が寄せられました。今年は、昨年と同様に中学校からの応募が非常に多く、お米を通して家族や友達、地域の皆さんとの交流がいきいきと描かれており、改めてお米のよさやすばらしさを感じとることができました。
それらの中から、次に紹介する皆さんの作品が特選に選ばれました。ほんとうにおめでとうございます。
それらの中から、次に紹介する皆さんの作品が特選に選ばれました。ほんとうにおめでとうございます。
特選
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おばあちゃんのおこめのあいじょう 香美市立山田小学校 1年生 大畠 衣桃(おおばたけ いと)
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お米を食べよう! 中土佐市町立大野見小学校 6年生 西岡 茉優(にしおか まゆ)
地元で作っている大野見米を、もっと多くの人に知ってもらいたいという気持ちが良く伝わってくる作品です。それは、大野見米がおいしいということはもちろんですが、家族総出で米作りをして、大変さが分かっているからよけいにその思いが強いのでしょうね。
「大野見しんまいフェスタ」を開催しても、地域外の人たちの参加が少なくて、広く知ってもらうことができませんでした。しかし、大丈夫。茉優さんのこの作文を読んだら、きっとたくさんの人たちが大野見米に興味を持ってくれるはずです。この作文には、それだけの力があります。 -
ご飯と家族 四万十町立十川中学校 2年生 久原 明(ひさはら めい)
勉強も部活でがんばっているバレーボールも長距離の自転車通学も、そのエネルギーのもとになっているのは、すべてご飯なのですね。明さんの作文を読んでいると、日本人はお米と関係が深い国民なんだなと改めて感じさせられます。
中学生にもなると、家族と言い争ったり、口を利かなくなったりすることもあるでしょうが、久原家には素敵なルールがあります。それは、家族で一緒にご飯を食べるということです。そうすれば、いつの間にか仲直りができるのです。ご飯は、生きるためのエネルギーになるだけではなく、家族同士をつなげるパイプ役にもなっているのでしょうね。
以上三編の特選作品を紹介しましたが、この他にも九編の作品が入賞しました。
ごはんやお米が私たちの生活の中にあるのは、当たり前のように思っていたけれども、実際に田植えや稲刈りをしてみて、改めてそのありがたさや稲作の大変さが分かったという作文がたくさんありました。また、お寿司やおにぎり作りを通して、父母、兄弟姉妹、祖父母との交流を描いた作品もありました。お米を中心にして家族のつながりが強くなっていることは、とてもうれしいことです。
文章を書くことは、簡単なことではありませんが、先に述べたように書いて分かる、書いて気がつくことも少なくありません。今後も書くことを続け自分を高めていってください。
来年も、たくさんのすばらしい作品に出合えることを楽しみにしています。
ごはんやお米が私たちの生活の中にあるのは、当たり前のように思っていたけれども、実際に田植えや稲刈りをしてみて、改めてそのありがたさや稲作の大変さが分かったという作文がたくさんありました。また、お寿司やおにぎり作りを通して、父母、兄弟姉妹、祖父母との交流を描いた作品もありました。お米を中心にして家族のつながりが強くなっていることは、とてもうれしいことです。
文章を書くことは、簡単なことではありませんが、先に述べたように書いて分かる、書いて気がつくことも少なくありません。今後も書くことを続け自分を高めていってください。
来年も、たくさんのすばらしい作品に出合えることを楽しみにしています。
図画の部
高知県美術家協会理事 山岡良仁
第49回「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールには、たくさんのすてきな図画がよせられました。
応募条件として作品の課題は「毎日のごはんでおいしかったことや、家族とのコミュニケーション、お米ごはん食に関しての思い出や考えたことなどを素直な気持ちで自由に表現する」というものでした。
題材としては田植えや稲刈りなどの田仕事の様子を描いたものと、おにぎりを作ったり食べたりする場面を絵に表わしたものが多く見受けられました。
根気強く丁寧に最後まで仕上げたものや、子どもらしい感性で、素直に表現しているものを高く評価しました。
特選に選ばれました5名の皆さんの作品について講評します。
応募条件として作品の課題は「毎日のごはんでおいしかったことや、家族とのコミュニケーション、お米ごはん食に関しての思い出や考えたことなどを素直な気持ちで自由に表現する」というものでした。
題材としては田植えや稲刈りなどの田仕事の様子を描いたものと、おにぎりを作ったり食べたりする場面を絵に表わしたものが多く見受けられました。
根気強く丁寧に最後まで仕上げたものや、子どもらしい感性で、素直に表現しているものを高く評価しました。
特選に選ばれました5名の皆さんの作品について講評します。
特選
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おにぎり食べてよさこいがんばるぞ 高知市立横浜新町小学校 2年生 宮﨑 紗久(みやざき さく)
山岡審査員…汗をかきながら、おにぎりをほうばっている人物2人を、ユーモラスに中央に大きく描いた力強い画面構成になっています。横には鳴子を描き、よさこい嗚子踊りの雰囲気作りに成功しています。小学校低学年としては表現がしっかりした作品になっています。
寺山審査員…高知の暑い夏を乗り切るためにおにぎりを食べてパワーをつけている様子が伝わります。おにぎりをほうばる表情が独特でおもしろい。 -
たきたてごはん いの町立伊野南小学校 4年生 古味 直樹(こみ なおき)
山岡審査員…炊きたてのおいしそうなごはんをよそっている姿を面面に大きく描きました。人物の表情がとっても良く表わされています。後ろに描いた人物も炊きたてのご飯の匂いを楽しんでいるようです。人物の肌の色や、柔らかいごはんの感じも良く工夫されて描かれています。
寺山審査員…炊きたてご飯を「待ってました」という表情が微笑ましいです。ご飯から出る湯気が雰囲気出ています。
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大好きななっとう卵かけごはん 南国市立十市小学校 5年生 濱田 絢加(はまだ あやか)
山岡審査員…手前に、どんぶりいっぱいのなっとう卵かけごはんを大きく描き、後ろに笑顔の自分を入れた構図で、おいしさが伝わってきます。卵の表現がおいしそうにとっても上手に描けています。背景の色彩も画面全体を明るくしています。
寺山審査員…好物と笑顔を画面いっぱいに描いた構図が効果的です。カラーリングも明るい気持ちになる作品です。
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田植えの季節~今年もおいしいお米が獲れますように 国立高知大学教育学部附属小学校 6年生 林 優芽(はやし ゆめ)
山岡審査員…田植えの様子を、根気強く丁寧に、時間をかけて仕上げています。遠近感の表現は6年生としても難しいものでありますが、人物の大小により見事に表現されています。澄み切った空気の中で、協力して忙しく作業をする様子が彩り豊かに描かれています。
寺山審査員…奥の方の背景まで丁寧にいきとどいた作品です。グラデーションに塗った苗もよく表現できていて、ブルーが多めの中に差し色があるのも目を惹きます。 -
感謝していただきます 安芸市立安芸中学校 2年生 川竹 美桜(かわたけ みお)
山岡審査員…前面にごはんを食べている人物を描き、背景に米粒や稲、そして一粒の米の中に収穫する農家のおじさんと、頭の中に浮かんだものを画面構成した中学生らしい作品となっています。水色の背景の中に白い米粒などデザイン的によく工夫されています。
寺山審査員…淡めのカラーリングとバランスよい構図にセンスを感じます。お茶碗を持つ手や、ご飯を食べてる口元の表現がよく描けています。
おばあちゃんのお米で、お母さんといっしょに作ったおにぎりは、いろいろな具材が入っていてとってもおいしそうです。お兄ちゃんは、それを三つも食べたのだから、きっと試合でもがんばることができたことでしょう。
おばあちゃんがこの作文を読んだら、「こんなに喜んでお米を食べてくれるいとさんたちのために、もっとがんばっておいしいお米を作らんといかん」と言ってくれるはずです。