花舎

ドアを開けると、ひときわ目を引く生花のレイアウトが店内を彩る「花舎」。「花には季節がありますよね。春の花は独特な色合いがあって、明度や彩度が高い明るい花が多い。それは春にしかないし、この季節の空気感や空の下で一番映える色合いなんです」と、オーナーの上田智子さんは話します。
トルコギキョウやブルースター、ダリア、ラナンキュラス、カーネーション、クリスマスローズなど、店内には高知県産の花も数多く並んでいます。「いろいろな種類が作られていますよね。ちょっと家に飾るものでしたら、高知の花を使うといいと思います。高知の気候で育った花なので、同じ高知で飾ると長持ちするんです」。外気との気温差が少ない春や秋に長持ちするように、地元の花は環境変化が少なく済み、長く楽しむことができます。お客様にも「高知の花を入れてます」と言葉をかけるようにしていて、喜ばれることも多いそうです。
コロナ禍でイベント等での花の利用は減ったものの、家に花を一輪飾ろうという人が増えてきたと感じている上田さん。「あまり苦にならない金額で、また次も来てもらえるような雰囲気を作ってあげたら老若男女関係なく気軽に花を買って飾ってもらえるようになると思います。生産者の方も今は燃油高騰や気候の変化など大変な中でも一生懸命作ってくださっているので、花屋側も皆さんに飾ってもらえるようにもっと努力しないといけないと思っています」。

※広報誌「こうぐり」2022年3月号より（内容は取材当時のものです）