幡多地区(旧JA高知はた)は、JAグループ高知の「担い手育成支援事業」を活用し、JA管内で就農を目指す担い手の育成に力を入れている。JAの品目部会の部員を中心に研修生を受け入れ、将来の産地づくりを見据えて担い手の確保を目指す。
同JAは、市町村の支援メニューを利用して研修生を受け入れている部会員や農業公社を対象に助成内容を紹介した。2017年度、キュウリのほか、ミョウガやオクラ、ブロッコリー部会の部員など、JA管内3市2町1村の法人組織を含む16戸が事業を活用している。助成予定額は計558万円。
同JAを通して事業を申請した黒潮町の松田健二さん(50)は、27㌃でキュウリを栽培する。青壮年部員として町内の小学生の食農教育に10年以上携わるなど、担い手として地域やJAの期待は大きい。2016年度から研修生を受け入れている。松田さんは「事業の助成を受けて施設を整備でき、研修内容を充実させることができた。研修生には技術だけではなく、農家の取り組み方や考え方を肌で感じてほしい」と微笑む。
同事業は、研修生の受け入れを行うJAや部会などを対象に、研修生の指導の充実を図るために必要な資金を支援する。助成要件を満たした場合、受け入れ先は研修生1人につき月額3万円を受けることができる。