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出荷量1万トンを目標にJAと部会で産地づくり

高知市春野町は、県内出荷量46%を誇る県内最大のキュウリ産地。2018園芸年度は生産者221戸が計49.5ヘクタールで生産に励む。高知地区(旧:JA高知春野)は安定出荷を目指し、産地づくりに取り組んでいる。

管内では、家族経営が中心で高齢化による離農や経営規模の縮小が急速に進行している。2012年に生産者を対象にアンケート調査を実施した結果、10年後には生産者が高齢化を理由に離農する意向を示した。作付面積が約10㌶減少することが想定されており、生産基盤の強化が課題。

JAは、JAのきゅうり部会と連携し担い手育成に力を入れる。地元行政と作成した産地提案書を通じて県内外へ情報発信し、県の認定を受けた指導農業士が研修生の受け入れを行う。JAグループ高知でつくる県域担い手サポート連絡協議会の助成事業も活用した結果、2018園芸年度には新たに3人が就農した。

JAでは、産地への信頼、ブランド化の確立と持続可能な農業生産を踏まえて年間目標出荷量を1万トンに設定。担い手の育成と併せて天敵昆虫の利用、環境制御技術による増収で生産体制の強化を図る。30園芸年度には、42戸が環境測定装置や炭酸ガス発生装置導入などを導入している。JA営農渉外課の長﨑直人係長は「担い手を中心に新技術に取り組み、経営者意識を磨くことで安定した所得の確保と産地の活性化を目指している」と話した。