高知県中山間振興・交通部の鳥獣対策課と県猟友会は10月10日、
「若者にも狩りの魅力を知ってもらおう」と
幡多郡黒潮町で「狩猟フォーラム in 西部地区2020」を開催しました。
地元の高校生や一般参加者など、74人が参加しました。
当日には、東京都内で国内狩猟肉の生産・卸売業を営む石﨑英治さんを講師として招待。
「ハンティング、はじめの一歩をふみだそう」と題したトークライブを開催しました。
会社を経営しながら獣肉食文化や狩猟文化の普及活動にも尽力されている石﨑さんは
「狩猟を行う際は熟練者から知識・技能をしっかり受け取った上で、
安全第一で行ってほしい」と話します。
狩猟は大きな怪我に繋がることもあるので、緊張感が大切とのことです。
トークライブが終了した後も、会場の展示ブースにはまだまだ興味をそそられるものが盛りだくさん!!
まずは、ハンターが実際に狩猟で使う「わな」の展示です。
普段、これほど間近で見たり触ったりする機会はなかなかないので、貴重な体験ができました・・・!
次は猟銃の展示です。
こちらも実際に触ることができ、参加者の中には構え方を習っていた方もいらっしゃいました。
持ってみると、ずしっとした重みがありますね・・・良い経験になりました。
上記の他にも模擬銃を用いたハンティングの模擬体験ができるコーナーが設置されていたり
猪の綺麗な頭蓋骨が展示されていたりと、
狩りを身近に感じることのできる内容に、参加者の方々は高い関心を見せていました!
イベントの終盤には、猟友会のメンバーによる「箱わな」の取り扱い実演を実施。
実際に狩りで使用している箱わなを会場に持ち込んで実演してくださり、
質疑応答の時間には活発な意見交換がされるなどこちらも大盛況でした。
箱わなは想像していたものよりとても大きく、作りも頑丈でした。
猪はとてもパワーがあるので、脆弱なわなだと直ぐに壊されてしまうそうで・・・。
イベントの始まりから最後まで、とても有意義な時間でした。
最後に少し、データ的な部分にも触れておこうと思います。
高知県における野生鳥獣被害額は近年では減少傾向にあるものの、
2019年度の被害額は1億2000万円を超えるなど、依然として高い水準で推移しています。
その一方で県の狩猟人口は1978年度をピークに減少し続け、
狩猟者の高齢化が顕著となっているなど課題が多く残っているのが現状です。
県鳥獣対策課の松村栄子課長は
「このような機会を通して若者を中心に少しでも多くの方に狩猟に興味をもってもらい、
鳥獣被害の減少に繋げたい」と話します。
しっかりと処理されたイノシシ肉やシカ肉は
想像しているよりも癖がなく、非常に美味しいお肉です。
皆様も「ハンター」への第一歩として、
まずは獣肉を美味しくいただくことから試してみては如何でしょうか。